【熱中症対策の知識】
熱中症対策は水を飲むだけでは足りません。
体の中を流れる体液は、ナトリウムなどが含まれる「電解質」と「水分」でできています。暑い日にたくさんの汗をかくと水とともにナトリウムが流れ出して、どちらも不足気味になります。そんな状態のときに、ナトリウムを含まない水だけで水分補給を行うと、電解質の濃度が薄まってしまいます。すると、電解質の濃度を一定に保とうとして、水を体の外に排出。このサイクルによって、こまめに水分補給しても、体の中に水分を保つことができず、脱水症状を引き起こしてしまうのです。水分補給は重要ですが、以下の点にも注意が必要です。
1 適切な塩分の摂取：汗をかくとともに体内の塩分も失われます。単に水を飲むだけでは、体内の塩分バランスが崩れる可能性があります。塩分を摂りながら水分補給を行うことが大切です。
2 適切な水分摂取タイミング：連続して大量の水を飲むのではなく、こまめに少量ずつ摂る方が効果的です。これにより、急激な水分摂取による体温の急上昇を防ぎます。
3 適切な栄養素の摂取：熱中症予防には適切な栄養素も重要です。特に、ミネラルやビタミンをバランスよく摂取することが体調管理に役立ちます。
おすすめの飲み物
水と電解質の補給に適したバランスで、食塩とブトウ糖などが配合されている経口補水液は、特に汗をかく日の熱中症対策に有効です。
塩分と糖分に加えて、カリウムやカルシウム、マグネシウムなども含まれたスポーツドリンクは、入手しやすく飲みやすい手軽な熱中症対策の飲み物です。経口補水液の味が苦手な人の熱中症予防対策にもいいです。
甘い飲み物を飲むのが苦手という人は、代わりに個包装になっている梅干しや塩あめを水や麦茶などいつもの水分補給と一緒に摂取すれば、熱中症予防になります。塩こんぶや塩分入りのタブレットなども塩分補給にいいです。
エナジードリンクも塩分と糖分を素早く摂取できる飲み物です。加えて、ビタミン類など体の回復に役立つ成分が含まれています。炎天下での作業や暑くて疲労を感じたときなどに、通常の水分補給にプラスして飲むといいでしょう。多くのエナジードリンクに含まれているカフェインは熱中症対策には向きませんので、「カフェインレス」のものを選ぶようにしてください。
【保護者の皆様へ】
上記のことをふまえて、お子さんの水筒の中身への配慮をお願いいたします。